駿河湾フェリー、今年度で撤退へ
本題へ入る前に
ブログタイトルから察する人もいるかもしれないが、このブログでは道路ネタ(そして主に県道)を取り上げるつもりだ。
では何故フェリーのニュースを取り上げるのか?
それは清水-土肥を結ぶこの駿河湾フェリーが県道223号線に認定されているからだ。
県道223号清水港土肥線は2013年に認定された。
そして、この県道223号線は以下の特徴を持つ。
①県内唯一の海上県道である。
②整理番号の割り当てが特殊である。
③道路そのものが観光資源となっている。
①についてはそのままであり、説明は不要だろう。
②静岡県道の整理番号の割り当てのは、他の路線が存在している(していた)番号は避け、今存在している最大の番号の次の番号が割り当てられる、という
ルールがある。
例えば今後新たに県道が認定されるならば、主要地方道なら89号線、一般県道なら418号線となる。
県道223号線が認定された2013年にはすでに417号線まで存在したのでこれまでのルールに従うなら『県道418号清水港土肥』となる。
しかしちょうど欠番であった223号線が割り当てられた。これが③道路の観光資源化につながる。
富士山を眺めながら県道223(ふじさん)号線で海を渡り伊豆へ行く。そんな語呂合わせで認定された223号線。
観光資源である以上県道としてはめずらしくグッズが存在している。特別なデザインのヘキサ(一番上の写真、売り物ではないが)、そのデザインのステッカーやらが船内で売られている。
土肥港の方が県道を推している
県道の紹介はこのくらいにして本題へ入ろう。
5月25日エスパルスドリームフェリーが2019年3月末で駿河湾フェリーから撤退すると発表した。
撤退の背景には「天候等外的要因に集客が左右される」「燃料費の高騰」がある。
いまだに掲げられている県道開通の横断幕
ここで疑問に思ったことは
駿河湾フェリーが廃止された場合県道223号線は廃道となるか?
通行が不可能となった道路の最期が廃道である。
廃道の正しい手続きとして「供用の廃止」の告示が出される。
供用とは簡単に言えば”誰でも自由に通行できる”ということだ。
しかし海上県道である223号線は全線「未供用」という扱いになっている。
つまりフェリーが廃止されても「供用の廃止」の告示が出せず県道はそこに残るということだ。
県内大手の鈴与グループが匙を投げるのだから駿河湾フェリーを引き継ぐ企業が現れるとは考えにくい。
駿河湾フェリーの廃止はほぼ確実だろう。
行政はどういう対応をするのか、そして海上の廃道に廃道マニアはどのような動きを見せるのか。
これらの動向に注目したい。